2019年10月号掲載 新製品情報

血管や神経を正確に把握できる8K手術用ビデオ顕微鏡システム

エア・ウォーターとカイロスは、高精細な8K映像技術を応用した手術用ビデオ顕微鏡システム「Micro eight」を発売した。
製品の主な特長
1.ミクロンの世界を可視化
ハイビジョン(2K)の16倍の情報量を持つ高精細な8K映像技術により、毛髪(70μm)の 1/10 の大きさの被写体を可視化。これにより、細胞レベルまで精細に観察することが可能となり、微小血管やリンパ管の吻合など、難易度の高い手術や治療がより安全にできるようになる。また、焦点距離の異なるレンズを術式に合わせて交換することで、より高精細な画像で超微小外科手術が可能になる。さらに、こうしたことにより、これまで優先されがちだった「確実な治療」と同等に、「術後のQOL(生活の質)」もより高められることが期待される。
2.新規開発の技術による立体視と深い焦点深度
8Kカメラと被写体との距離•角度•光源を、緻密に計算された適正な位置に調整し、単眼ながら8K高精細画像の立体視を実現した。8K高精細画像が持つ「臨場感・実物感」の特長を活かし、意図的に影を作り立体感を創出し(ドロップシャドー効果)、3Dメガネを使用せずに自然な立体視が可能。また、高精細で浅くなりがちな焦点深度も、軸を一定角度に傾斜させることにより深度を深めることに成功した。
3.大画面を見ながら、頭を上げたままの姿勢で手術が可能
執刀医は、大型モニターを見ながら、頭を上げたままの姿勢で手術を行える。接眼レンズを長時間覗く姿勢を強いられないため、首や肩・腕など身体への負担が軽減され、手術の質を確保できるす。さらに、執刀医と医療スタッフ等が、大画面を共有することで、術中の細かい注意点を視覚的に学ぶことが可能になり、研修医や学生に対してより効果的な教育も行うことが可能となる。


製品に関するお問合せ先
エア・ウォーター(株)
TEL 03-3578-7804
E-mail: info-h@awi.co.jp

 

クラウド型アプリケーション「みまもり遠隔監視システム」発売

三栄メディシスは携帯型マルチヘルスモニタ「チェックミー」シリーズを使用するクラウド型アプリケーション「みまもり遠隔監視システム」を発売した。
同製品は院内や在宅の複数の患者様の心電図およびSpO2をほぼリアルタイムに確認ができるクラウド型アプリケーション。心電図とSpO2の表示は視認性の良い3Dグラフで行う。心拍数とSpO2値を色で表現するので、複数人同時(最大12名)に表示されていても、患者の状態を直感的に確認できる。


製品に関するお問合せ先
三栄メディシス(株)ME事業部
フリーダイヤル:0120-075-099
E-mail: info@checkme.jp

 

高血圧治療ガイドラインの測定に対応した、水銀レス医用電子血圧計

エー・アンド・デイは、「脱水銀」「高血圧治療ガイドラインの複数回測定」「Bluetooth通信可能」の3つを満たす医用電子血圧計「UM-212BLE」を発表した。標準価格は2万8000円(税別)。
同社は2014年から水銀レスの血圧計を販売しているが、UM-212BLEはそのコンセ

プトを受け継ぎつつ、2019年の高血圧治療ガイドラインに規定されている「少なくとも2回測定」「安定した値を示した2回の平均値を血圧値とする」に対応するAOBP(Automated Office Blood 

Pressure:自動診察室血圧)モードを備える。複数回測定や聴診、自動測定機能はボタンで簡単に設定できる。

また、Bluetooth通信機能を搭載し、測定データを無線通信で収集できる。シングルおよびマルチ両方のペアリングに対応し、マルチペアリングでは最大15台まで登録可能だ。Bluetooth通信仕様は、ソフトウェア開発キットとして無償で公開されている。
このほか、不規則脈波をアイコン表示したり、脈間隔のゆらぎを知らせるIHB(Irregular Heart Beat)機能も搭載する。


製品に関するお問合せ先
(株)エー・アンド・デイ
メディカル事業推進部
https://www.aandd.co.jp

 

手術室内外の映像をリアルタイムに一元化して活用できるIPベースのプラットフォームNUCLeUS

ソニーは、病院内の多様な機器の映像をIPネットワーク経由でリアルタイムに一元化し、多用途の記録編集・管理・活用を可能にする新たなメディカルイメージングプラットフォームNUCLeUSを提供開始した。同プラットフォームを構築する新商品として、映像の管理・活用に関わる各種ソフトウェアライセンスを発売した。
さらに、病院内の映像データの伝送を行うIPコンバーターも同時に発売した。 
 NUCLeUSの導入により、医療従事者は、手術室内外のワークフローに合わせて最適な医療情報やデータを自由に選択して活用することで、病院内のワークフローを効率化できる。

●主な特長
1. 柔軟性の高いプラットフォームで、顧客の要望に応じたシステム環境を提供
顧客にとって必要なアプリケーションを、ソフトウェアプラットフォーム上で必要なだけ組み合わせることができ、要望に応じた柔軟なシステム提案が可能。また、オープンAPIにも対応し、他社が作成するアプリケーションやユーザーインターフェイスを自由に搭載することが可能である。
なお、IPコンバーターにより接続互換性にも優れ、メーカーを問わず内視鏡、モニターなど様々な機器と接続できるため、簡単にシステム拡張や構築ができる。
2. 4Kの高画質映像を、IPでリアルタイムに配信・共有できるソニー独自のIP伝送技術
IPコンバーターでは、高画質4K映像データの伝送に対応し、近年幅広い商品展開の進む4K内視鏡など、将来的な4K対応機器の導入にも柔軟に対応する。リアルタイムでの伝送を実現する、ソニー独自のLLVC(Low Latency Video Codec)を採用することで、低遅延と高画質を同時に実現する。なお、IPコンバーターは、光ケーブルに加えて新たにLANケーブルにも対応し、顧客のニーズに応じたネットワーク環境を実現する。
3. 将来にわたって、プラットフォーム上でさまざまな機能拡張が可能
システムの導入後も、ソフトウェアアップデートで新たな機能追加が可能なため、将来にわたって機器の交換をせずに、顧客のニーズに合った最新のシステム環境を整えられる。また、より安全で効率的な医療をサポートする機能をもったソフトウェア(NUCLeUSスマートアプリケーション)を開発し、順次展開していく。今後さらに、同アプリケーションとして、AIや画像解析技術を用いた新しいソフトウェアの開発も進めていく。


製品に関するお問合せ先
ソニービジネスソリューション(株)
業務用商品購入相談窓口
TEL 0120-580-730(フリーダイヤル),
受付時間 9:00~18:00(土・日・祝日,および年末年始は除く)
ソニー製品情報サイトURL sony.jp/pro/

 

「介護施設向けケア支援ソリューション」の介護支援ソフト連携、バイタル測定器ほかセンサー拡充し販売開始

日立情報通信エンジニアリングは、介護施設の働き手不足の課題解決を支援する「介護施設向けケア支援ソリューション」の機能を拡充し、販売開始した。具体的には、介護支援ソフトとの連携とバイタル測定器などのセンサー連携の拡充により、各種センサー情報の自動記録と利用者の生活リズムをより見える化できるようになる。これらにより、介護施設スタッフの業務を効率化するとともに、利用者のさらなる安心・安全につながる環境づくりを支援する。
介護施設スタッフのさらなる業務効率の向上や効果的な見守り支援を実現するため、同ソリューションの機能を拡充し、提供開始します。具体的な新たなメニューは以下の通り。
1. 介護支援ソフト連携
各種センサー情報を介護支援ソフトに自動記録させることで、手間のかかる記録業務の負担を軽減し、スタッフの働き方改革を支援。また手入力による転記誤りの防止につながる。
2.センサー連携の拡充
各種センサーからの情報が、しきい値を超えた場合に、ランプの発光や電話機へ通知することで、素早く介護施設スタッフに知らせる。また、新たなセンサーを拡充することで、より適時適切に見守り業務を支援する。
①バイタル測定器(体温計、血圧計、パルスオキシメーター)
体温、血圧/脈拍、動脈血酸素飽和度などのバイタル測定値を自動記録および通知することが可能。
②見守りセンサー
利用者の在/不在状況を検知し、不在となったことを通知することが可能。
③ベッドセンサーシステム
利用者の体動状況を検知し、危険状態となった場合に通知することが可能。
これらの介護支援ソフト連携やセンサー連携の拡充により、介護施設スタッフによる見守り支援が可能になり、安心・安全かつ快適な生活環境を利用者に提供することを支援する。また、介護施設においては、利用者へのサービスが向上することで高い稼働率を維持することができる。さらに介護施設スタッフの業務負担が軽減されることで、介護施設における働き方改革にも貢献する。


製品に関するお問合せ先
(株)日立情報通信エンジニアリング
IPTソリューション事業部 IPTシステム本部
IPTソリューション・サービス部
TEL 050-3163-5812 (直通)