2019年8月号掲載 新製品情報
超音波診断装置EPIQに新解析ソフトウェア「AutoStrain LV/RV/LA」「3D Auto RV」、「4D Mitral Valve Assessment」および小型コンベックス・トランスジューサ「mC7-2」
フィリップス・ジャパンは、超音波診断装置EPIQに搭載可能な心機能解析ソフトウェア 「AutoStrain LV」「AutoStrain RV」「AutoStrain LA」「3D Auto RV」「4D Mitral Valve Assessment」、および小型コンベックス・トランスジューサ「mC7-2」の販売開始した。
1.AutoStrain RVの特長
心エコーを用いた右心機能評価は、多数の肉柱が発達し内膜同定が困難であること、解剖学的に複雑な構造であることなどから困難であるとされてきた。AutoStrain RVは、TomTec社のスペックルトラッキング技術とPhilipsのアナトミカルインテリジェンス技術(A.I.)の融合により、ワンボタンで右室の境界を自動認識し解析を行う。これにより、簡便かつ迅速にGlobal Longitudinal Strainを算出でき、ルーチン検査で診断に役立てていただくことが可能。
2.3D Auto RVの特長
3D Auto RVは、Philipsの3D左心機能解析ソフトウェア:Dynamic HeartModelA.I.をTomTec社の右室解析ソフト(4D RV Analysis)に応用したアプリケーション。3D Auto RVは自動で右室のセグメンテーションを行い、わずか十数秒で右心機能解析を行うことが可能である。3Dデータから求めた右室容積や駆出率(EF)、さらにTPASEや短軸断面積収縮率(FAC)が算出される。
3.AutoStrain LV、AutoStrain LAの特長
従来の左室機能の解析に加え、右室、左房機能の解析が可能になる。AutoStrain LVでは、心尖部3断面を同時に自動解析し、ワンボタンで簡便かつ迅速にGLSを算出することが可能。がん治療関連心不全(CTRCD)の心機能評価などに活用が期待される。
4.4D Mitral Valve Assessmentの特長
僧帽弁の構造は複雑であり、従来の2Dエコー画像では評価が非常に困難であった。今回、TomTec社の4D MV-AssessmentがPhilipsの超音波装置に搭載された。3次元エコー画像から解析することで、僧帽弁の弁輪および弁尖の正確な形状、および経時的変化を定量評価可能。
製品に関するお問合せ先
(株)フィリップス・ジャパンブランドコミュニケーション部
TEL 03-3740-5896
www.philips.co.jp/healthcare
完全ウェブ完結・培養士レポート付きで精子活力状態をチェックできる『SuguCareメンズホームチェッカー』
スピンシェルは、働き世代の妊活・不妊治療をサポートする「SuguCare(スグケア)」の新サービスとして、自宅にいながら生殖医療の専門家である培養士からウェブレポートをもらえる精子簡易チェックキット『SuguCareメンズホームチェッカー』を販売開始した。
同製品は、自宅にいながらにして精子活力の状態をチェックできるため、妊活の始め方が分からない、または通院をためらっている男性が、妊活の第一歩を踏む出す後押しをする。
専用の顕微レンズをモバイル端末のカメラにつけて精子の動きを観察・録画し、SuguCareのクラウド培養室にアップロードするだけで、生殖医療の専門家である培養士からウェブレポートをもらうことができるので、精液を郵送したり医療機関に持ち込むことなく、完全ウェブ完結で精子活力の状態をチェックすることが可能。
製品に関するお問合せ先
スピンシェル(株)
https://sugucare.jp/ninkatsu/homechecker/
新型ハイブリッドサーベイメータ『RaySafe 452』を発売
アンフォースレイセイフは、様々な測定対象を1台で測定可能なハイブリッドサーベイメータ『RaySafe 452』を発売した。
●『RaySafe 452』の特徴
・半導体式測定器とGM管式測定器を組み合わせた構成により、1台の測定器で様々な測定環境に対応することが可能。
・電離箱式サーベイメータに比べて管理・保管が容易で、飛行機などの移動に特段の注意を払う必要がない。
・暗い場所から明るい場所まで視認性の高い大型ディスプレイには、測定パラメータのリアルタイムの線量率・累積線量・平均エネルギー・ピーク線量率を同時に表示可能
・3秒のボタン長押しで起動。速やかに測定作業に入ることが可能に。
・本体に4000回の測定結果を任意のタイミングで保存可能。測定データは本体とWindows PCを接続し、標準装備の線量ビューワ(RaySafe View)で詳細な解析が可能。
・IP64(防塵・防水)準拠で、屋外の使用にも対応可能。
・0.8kgの軽量設計と優れた重心バランスで、測定作業者の負担を軽減。
製品に関するお問合せ先
アンフォースレイセイフ(株)
TEL 03-6714-3033 FAX 03-6714-3115
E-mail: infojapan@raysafe.com
http://www.raysafe.com/
患者とのコミュニケーション強化を目指した診療所用医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRf」
PHCは、医師の業務プロセスのさらなる改善と患者さんへの医療サービスの向上を目指した、診療所用医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRf」を発売した。同製品は、カルテの入力操作を簡素化することで医師の業務プロセスを改善し、それによる患者さんへの医療サービスの充実を目指して新規開業医師が簡単に使用できるよう開発した電子カルテシステム。患者の検査結果や過去の医療情報を同時に確認しながら、カルテを入力できるほか、シンプルで見やすい画面デザインにより効率的で迅速なカルテの入力と閲覧を可能とすることで、医師と患者さんのコミュニケーション強化を支援する。また、薬や病名の検索に対して、使用頻度順、直近入力順に検索結果を表示するユーザアシスト機能を搭載し、よく使われる薬等をすばやく検索して入力できる。
製品に関するお問合せ先
PHCホールディングス(株)
コーポレートコミュニケーション部
TEL 03-6778-5311
www.phchd.com/jp/
世界初、AIを用いて設計したノイズ除去再構成技術を搭載した3テスラMRI装置「Vantage Centurian」
キヤノンメディカルシステムズは、AIを用いて設計したノイズ除去再構成技術「Advanced intelligent Clear-IQ Engine(AiCE)」を世界で初めて搭載した3テスラMRI装置「Vantage Centurian」の国内販売を開始した。同製品は、AiCEに加え、傾斜磁場性能を強化したハイエンドクラスの3テスラMRI装置。
同社は、3テスラMRI装置 Vantage Galan 3T / ZGO(以下ZGO)と、ディープラーニングによるノイズ除去再構成技術を融合させた画質評価を、2018年3月から順次、国内外の複数の大学と進めてきた。このノイズ除去再構成技術は、単に画像を高分解能で撮像できるだけでなく、従来検査では困難であったさらに高分解能な撮像を短時間で行なうことが可能となるため、これまで以上の高分解能撮像の臨床検査への適応とその有用性に、共同研究施設より高い評価を得た。
Vantage Centurianは、ZGOのハードウェアを継承しブラッシュアップした装置で、AiCEに加え、新しい圧縮センシング応用技術「Compressed SPEEDER」をはじめとする撮像の高速化技術を搭載し、高画質化と高速化をこれまでにない高い次元で両立する。日常検査において、高磁場MRIのような高分解能の画像診断が可能になり、高い臨床的価値を提供するとともに、検査時間の短縮化により患者さんの検査負担を軽減する。さらに高いスループットを実現し病院経営にも貢献する。
製品に関するお問合せ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon
測定性能と耐久性を高めたパルスオキシメーター「PULSOX-Neo(パルソックスネオ)」新発売
コニカミノルタジャパンは、測定性能と耐久性を高めた、軽量・コンパクトなフィンガーチップ(指先一体型)のパルスオキシメーター「PULSOX-Neo」を発売した。
1.測定作業時間を約15秒に短縮
一般的なパルスオキシメーターでは、指に装着することでスイッチが入り、測定が開始されてから測定値が安定して正しく読み取れるようになるまで30〜120秒ほどかかります。コニカミノルタの「PULSOX-Neo」は、装着時の機器微動ノイズ低減や、高速応答処理により、15秒程度まで短縮させた。
また、パルスオキシメーターは、測定部位である指先の血流が低下すると(抹消循環不全)正確な測定ができなくなり、測定不能となる。このような低脈波の場合には、指先を温めたりマッサージをしたりして血行を改善してから再測定する。「PULSOX-Neo」は、指先の血流状態を示す灌流指標(Perfusion Index:PI)も測定して表示するため、SpO2測定に適した血行状態の管理に役立つ。さらに、PI値0.1%という超低灌流状態でも測定が可能となった。
2.高い耐久性で長期使用がさらに安心に
免疫力が低下した高齢者などのために、一般的な消毒用アルコールよりも高い殺菌力のある薬剤消毒が求められるようになり、清掃に消毒薬が使われるパルスオキシメーターにも、より強い耐薬品耐久性能が必要となってきた。「PULSOX-Neo」は落下などの衝撃に強いポリカーボネートにUVコートを施し、耐衝撃性能に加え、耐薬品耐久性能を向上させた。クレゾールや次亜塩素酸ナトリウムなどをはじめとする医療機関での使用頻度の高い12種の薬剤で清掃が可能。
パルスオキシメーターでは、測定のたびに指挿入部を開閉するため、長期使用にはこの部分の耐久性が必要。
「PULSOX-Neo」は、従来機の約1.5倍にあたる10万回の開閉試験をクリアしており、毎日50回測定しても5年間以上の使用に耐える。
3.使いやすく快適さを追求した設計
高齢者が数値を読み取る際、ピント合わせのために少し距離を離してもクリアに文字が読み取れるよう、文字と背景の輝度コントラスト比を従来の2倍に高めた。また、内蔵加速度センサーが視線に合わせた機器の方向を判別し、常に正しく数値を読み取りできる方向に自動切換えすることで、デジタル数値特有の表示方向取り違えによる誤読を防止する。
さらに、ユーザーの声を取り入れ、表示が消えた後でも側面ボタンを押すだけで、最後に測定した数値(SpO2、脈拍数、PI価)を何度でも再確認できる「最終測定値メモ」機能も搭載している。
製品に関するお問合せ先
コニカミノルタジャパン(株)ヘルスケアカンパニー
TEL 03-6324-1080
http://konicaminolta.jp/healthcare/