11月号掲載 新製品情報

診療所向け 電子カルテと連携する国内初の卓上支払機「Mer’C」を開発

 島津製作所グループの島津エス・ディーは、電子カルテと連携する自動支払機として国内で初めて受付カウンターなどへ設置可能にした、卓上支払機「Mer’Cメルシー」を開発した。同島津製作所グループの島津メディカルシステムズは、同製品の販売を開始した。

 同製品は、診療所向けの自動支払機で、施設内の会計システムや島津製作所が提供する電子カルテ「SimCLINICシムクリニック T3」シリーズと連携できる。診察券や請求書に印刷されたバーコード情報を読み取って請求金額などを表示し、入金後にプリンタから領収書や明細書を発行する。従来の自立タイプと比較して大幅なサイズダウンを実現したことで、受付カウンターのような小さなスペースへ設置可能。現金管理業務の効率化や人的ミスの抑制に貢献する。

  • 新製品の特長

1.受付カウンターにも設置可能な卓上型

 診療所向けとして機能を絞り、受付カウンターへの設置を想定して開発したことで、従来から販売していた中小規模病院向け自立型自動支払機と比較して設置面積を60%以上低減し、高さも半分以下になった。

2.電子カルテや施設内の会計システムと連携、効率的かつミスの少ない現金管理に貢献

 施設内に導入されている会計システムや(株)島津製作所製の電子カルテ「SimCLINICシムクリニック T3」シリーズと連携でき、請求金額を正確に表示する。また、支払い完了後に領収書・明細書を自動で発行でき、釣り銭の補充や支払金の回収をサポートする機能、日計表を出力する機能なども備えている。現金管理にともなうスタッフの負担や人的ミスの抑制に貢献する。

  • 価格  386万円(ソフトウェア・プリンタ込み、税別)

製品に関するお問合せ先
島津エス・ディー(株)
http://www.shimadzusd.co.jp/

 

電子操作式IVUSに新ラインナップが登場

フィリップス・ジャパンは、電子操作式IVUSの新製品「ビジョンズPV.014P RX」の販売を開始した。

同製品は、IVUS(Intravascular Ultrasound:血管内超音波検査法)に用いられる末梢血管用の診断カテーテル。IVUSは心臓の冠動脈や末梢血管の治療時に用いられ、血管内の狭窄箇所を詳しく観察でき、医療従事者が患者に合わせた治療法や医療機器を選択することを可能にする。

 カテーテルの手元部分を太くすることで、従来品と比べカテーテルのシャフトの剛性が50%アップし、より高いプッシャビリティを提供することが可能になった。近年、我が国において、食生活の欧米化・高齢化社会に伴い動脈硬化を基礎とする末梢動脈疾患(PAD)患者数が増加している状況である。同製品は、電子操作式(フェーズドアレイ式)IVUSの最大の特徴である操作のし易さ・高いプッシャビリティを活かし、これまでのIVUSでは難渋した狭窄度の強い末梢血管病変部にも到達し、医療従事者が病変を評価することを可能にする。また、治療後の病変の状態をIVUS で観察することにより治療の効果を定量的に評価することが可能となる。


製品に関するお問合せ先
(株)フィリップス・ジャパン
ブランドコミュニケーション部
TEL 03-3740-5896
www.philips.co.jp/healthcare

 

モバイルCアームイメージングシステム「Cios Spin」販売開始

シーメンスヘルスケアは、高精細な術中3Dイメージングを実現するモバイルCアームイメージングシステムの新製品「Cios Spin」の販売を開始した。

近年、外科的な治療において、患者の身体へのダメージをより少なくする最小侵襲手術(MIS:Minimally Invasive Surgery)への取り組みが進んでいる。MISでは筋肉や軟部組織を温存した手術方法が注目されているが、安全に手術を進めるためには熟練した技術が必要で、モバイルCアームイメージングシステムにも画質、操作性ともに高い性能が求められる。Cios Spinは、独自のコーンビームCT技術「Retina 3D」と高感度な「CMOSフラットディテクタ」の搭載により、MISにおいて重要となる骨やスクリュー、インプラントの情報を明瞭に描出する。さらに3Dイメージングを支える最新のアプリケーションを搭載することで、高度化する外科的手術に最適な環境を提供する。


製品に関するお問合せ先
シーメンスヘルスケア(株)
TEL 0120-041-387
www.healthcare.siemens.co.jp

 

手術・内視鏡用モニターでEIZO初の立体視可能4Kモデル「CuratOR EX3141-3D」を発売

EIZOは、31.1型4K UHD(3840×2160ピクセル)解像度の3D手術用液晶モニター「CuratOR EX3141-3D」を、11月12日に発売する。価格はオープン価格。

「EX3141-3D」は、EIZOブランドの手術・内視鏡用モニターとしては初となる、高解像度4K UHD(3840×2160ピクセル)表示を立体視できる4K/3Dモデル。治療時間の短縮と精度向上を目的に開発が進む4K/3D内視鏡・手術顕微鏡カメラシステムと組み合わせて使用できる。「EX3141-3D」は、発光効率の優れたLEDバックライト搭載パネルを採用し、高輝度4

50cd/m2を実現。さらに、オプティカルボンディング加工を施すことで、目障りになる画面の映り込みを和らげる。これにより照明が明るい手術室で使用する場合でも、手術映像の奥行き感、立体感を明るく見やすく再現する。

また、EIZOの手術用モニターとしては初めて12G-SDI端子を搭載。3G-SDI端子搭載の4KモニターではSDIケーブルを4本必要としていた毎秒60フレームの4K映像の伝送が、12G-SDI端子搭載によりケーブル1本で可能になる。モニター設置時の手間や時間を軽減し、すっきりとした配線を実現する。


製品に関するお問合せ先
EIZO(株)営業1部
モダリティイメージング課
TEL 03-5764-3403
FAX 03-5764-3420
https://www.eizo.co.jp/

 

医療向け AI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice® iNote」

アドバンスト・メディアは、医療向けのAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice iNote」を販売開始した。社会医療法人石川記念会HITO病院と共同開発。

「AmiVoice iNote」は、iOSのアプリから入力した各種情報を、オンプレミスサーバー経由で各診療部署や管理部門、代行入力者等と素早く簡単に連携できるワークシェアリングサービス。

音声認識を活用し、いつでもどこでもその場から記録内容を発話し、保存が可能。音声認識に加え、テキスト入力やスタンプ、画像の送信も可能である。チャット形式で時系列にデータが保存され、入力されたデータは、パソコンの専用ソフトウェアからカルテシステム等に転送する事ができる。また、各ユーザーの使用状況をグラフ化できるため、人材配置の最適化など行動分析への活用が可能。 

初期導入費用は300万円(税別)、1ユーザーの利用料は月額1500円(税別)~。


製品に関するお問合せ先
(株)アドバンスト・メディア 医療事業部
TEL 03-5958-1045
https://www.advanced-media.co.jp/

 

検査室の効率化を実現する臨床化学自動分析装置「TBA-1500FR」発売開始

キヤノンメディカルシステムズは、効率化を実現すると共に信頼性の高い検査を提供する中規模病院、中小検査センター向け臨床化学自動分析装置「TBA-1500FR」の販売を開始する。TBA-1500FRは、キヤノンメディカルシステムズ製自動分析装置のラインナップで中上位の検体処理スピードを有し、上位機種で培った最新機能を搭載したモデル。

 同製品は、2つの分注ラインを効率よく高速サンプリングさせることで高速処理が行えるため、より効率の良い検査室運用が可能となった。また多様化する試薬運用ニーズに対応するため、国内市場で販売されている汎用の検査試薬をそのまま使用することが可能。

 測定状況の視認性・操作性向上のためトップデッキカバーなどを透明化し、質の高い検査を実現する。さらに、主な部品交換や溶液・洗剤の補充を装置前面から行えるため、メンテナンス性も大幅に向上した。

  • 製品の主な特長

1.処理能力 

 比色法では100項目から任意の項目を選択でき、比色項目は1時間に最大1,300テストを処理できる。また電極法ではNa+、K+、Cl- を測定できる電解質測定ユニットを標準装備し1時間に最大600テストを高速に処理できる。

2.経済性 

 試薬ピペッティング方式で、試薬は必要量だけを効率良く分注できる。硬質ガラス反応管を採用し長期間、交換の必要がない。試薬分注系、撹拌系、測光系などの各ユニットは大変シンプルな構造で交換部品も少なく、メンテナンス性にも優れている。

3.操作性 

 多検体を同時に設置できる検体ラックと緊急処理に適した割込専用位置があり、検査室の運用に柔軟に対応できる。キャリブレータ/コントロール設置用のラックは、一般検体用ラックと区別できるように、専用バーコードで管理が可能。

コンソール部にはタッチキー付きカラーモニタを採用しており、直感的な操作が行える。

4.結果報告時間 

 検体間のキャリーオーバが 0.1ppm以下であるため、採血管を生化学検査と血清学検査に共用することができ、かつ、生化学検査を先にサンプリングすることが可能であるため、結果報告時間を短縮することができる。


製品に関するお問合せ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon/